宮島彫りの制作工程~彫り作業
①下絵の輪郭に沿って慎重にグッと力を入れて均一な深さに刀で彫り込みを入れる。
②幅の広い平刀で浮かし彫り※をする。
※浮かし彫り:筋彫りした模様の外側を彫り、模様を浮き立たせる技法
③しぼという浅い丸刀で大鳥居の周りを低く彫り下げ、浮き立たせる。
④大鳥居の細やかな部分は、幅の狭い平刀で彫る。工程①-④の作業を繰り返しながら、
徐々に深く彫り進める。
⑤松の葉や鹿の輪郭は、やげんを使って慎重に筋彫りする。
⑥松、石灯篭、鹿、手前の地面の輪郭も、工程①-④の要領で彫り、大鳥居を浮き立たせる。
こさげという道具で彫り跡を平らに削ったあと、サンドペーパーで滑らかに磨く。
⑦浮かし彫り作業で消えてしまった遠景の多宝塔を、あらためて描く。
⑧やげんで筋彫りし、彫り部分に合わせて平刀を使い分け、めりはりをつける。
⑨さらに厳島神社を描き、工程①-④の要領で全体を仕上げる。段階を踏まえて彫り、
遠近感を出すのが宮島彫りの特徴だ。大鳥居や鹿、松の幹や厳島神社の柱なのどに
丸みをつけて立体感を出せば、彫りの工程は終了。
⑥松、石灯篭、鹿、手前の地面の輪郭も、工程①-④の要領で彫り、大鳥居を浮き立たせる。
こさげという道具で彫り跡を平らに削ったあと、サンドペーパーで滑らかに磨く。
⑦浮かし彫り作業で消えてしまった遠景の多宝塔を、あらためて描く。
⑧やげんで筋彫りし、彫り部分に合わせて平刀を使い分け、めりはりをつける。
⑨さらに厳島神社を描き、工程①-④の要領で全体を仕上げる。段階を踏まえて彫り、
遠近感を出すのが宮島彫りの特徴だ。大鳥居や鹿、松の幹や厳島神社の柱なのどに
丸みをつけて立体感を出せば、彫りの工程は終了。
広川一仙の道具
力の入れ具合や彫る角度に合わせて、柄を手になじむよう削り、タコひもを巻いて
持ち手を加工している。
宮島彫りに使われる彫刻刀の基本的な四つの形。
左から刀、やげん(三角刀)、平すき(平刀)、しぼ(丸刀)。
細工に合わせて様々な大きさのものを使い分ける。
広川一仙
力の入れ具合や彫る角度に合わせて、柄を手になじむよう削り、タコひもを巻いて
持ち手を加工している。
広川一仙の紹介
1943年 宮島町に生まれる
1965年 22歳の年に宮島彫りの巨匠である大谷一翠に師事
一仙元来の器用な手さばきに加え、大谷一翠の的確な指導法にも
恵まれ、数多くの秀逸な宮島彫り作品を生みだす。
1973年 第一回宮島特産品振興大会において金賞を受賞する。
1987年 広島文化育英財団により文化奨励賞を受賞する。
1994年 伝統工芸士として認定される。
1995年 宮島彫り後継者育成事業講師に任命される(現職)
1999年 中国通商産業局功労賞を授与される。
2001年 宮島細工共同組合理事長に就任(現職)
2005年 経済産業大臣表彰を授与される。
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